2006.8.13 天上の楽園 in 苗場山岳 その1
      
最近山にまともに登っていないなぁ〜と思って数ヶ月。
7月には西穂に行ったけど、あれは宴会になってしまったし(笑)
9月の連休に2泊程度で少し歩き堪えのある場所(アルプス)に行きたいので、その練習もかねて山を探していた。
最初は女峰山にしようかと思ったけど、
山頂に小屋があり日帰りできる場所が良いと思って色々と考えた結果、苗場山に行くことにした。
それともう一つ重要な要素。
途中に水場があること。夏のこの時期の高山(3000m級)で無い場所では気温と体温の上昇が激しいため、普段以上に水分の補給が重要となる。そのため行程の途中で水を入手できることはこの時期に登る山を選択する上では必須条件となる。で、選択した苗場山は以前から非常に気になっていた山であり、あの山頂の楽園を是非見たいと思っていたのでちょうど良い機会。
当日の天気予報は午後から雷雨ということだったので、早め出発を心がけて目指すは和田小屋。
みつまたの駐車場付近まで到着し、どこかトイレのある場所で朝を迎えようかと思ったけど、和田小屋手前の駐車場に立派なトイレがあるという情報を事前に入手していたので、夜中の林道をひた走り駐車場に到着。ビールを飲んでから就寝。
夜の気温は15度程度でした。
←山で飲むビールはハイオク仕様でーす

明日は朝早いのでこれ一本でお終い
朝5時に目覚ましをセットしていたが、中々起きることができない。ようやく準備を済ませてから出発。
まずは和田小屋まで林道を約25分弱。
ここまで車で乗り入れることが出来るようだけど、和田小屋利用者のみというのがルールみたい。

ここかぐらスキー場は毎年のように訪れているお気に入りのスキー場(といっても春スキー専用だけどね)。
雪のないかぐらというのはどうも違和感があってしようがない。そんなゲレンデを横切り登山道へ突入。
↑今日も暑くなりそうだぞ
←駐車場はもの凄く広いので
止められない心配はありません
↑朝起きたときの気温です
←これが立派なトイレです
でも電気は付かないのでヘッデンは必須です

準備完了していざ出発です
↑歩き始めはこんな感じ
↑途中で林道に合流します
↑約25分ほどで和田小屋前到着です
マウスオンで冬の景色をどうぞ

右真ん中辺りに向かって進みます
マウスオンで冬の景色をどうぞ
日差しが強く暑いが、登山道は樹林帯であるため、結構気持ちが良い。
多少スリッピーな場所があったりしたが、特に問題も無く標高を稼いでいく。
途中スキーの迂回コースを横切りながら登っていくとまずは「下の芝」という場所にでる。
↑あちこちに看板が有ります
↑樹林帯は結構涼しくてOK

標高を上げると木の高さが低くなってきます
↑だいぶ景色が開けてきました
↑突然木道が現れます

と思ったら、下の芝という
場所に到着
この辺りは新潟でも有数の豪雪地帯ということもあり、湿原になっている場所が多いようである。
登山を歩いているというより湿原の遊歩道を歩いているといった感じがする。
←ワタスゲが沢山咲いてました
しばらくするとまた登山道になり、中の芝上の芝と通り過ぎ、あっという間にいつものリフト降り場を眼下に見るくらいに登っていた。
普段はほとんど動いていないリフトを横目に見ながら、時々強い日差しを浴びながら森林限界に近い場所へと到着。
この辺りからお花たちがチラホラと顔を見せてきた。
左手を見ると
田代スキー場からカッサダムがきれいに見えていた。

赤とんぼがチラホラ
山では既に秋が始まっています
↑とっても開放的な雰囲気のなか、気持ちよく
歩いています
↑後に見えるのが田代スキー場とカッサダムです
↑何を撮影しているかはマウスオンで見てみて
↑ニッコウキスゲがきれいに咲いてます
高い樹木が無くなり、標高をどんどん上げて行くと神楽峰に到着。
あいにく山頂のマークとなる柱は倒れていて、うっかりすると見落としてしまいそうになるほどあっけない山頂。
ここからは一旦お花畑である神楽峰と苗場山の鞍部へ向かって降りていく。
↓途中ハシゴが一カ所ありますが、
何も問題無しです。 ハシゴ恒例の両手片足離しです
←あっという間に神楽峰到着です
でも山頂と言うには・・・て感じ
←ちょっと一休みでーす、ってそれはねぇ(笑)

雪がほんの少しだけ残ってます
鞍部を挟んで前を見ると苗場山がもの凄い迫力で迫ってくる。
思わず「でかいなぁ〜」と口をついてしまう。

神楽峰を少し過ぎた辺りでこんな景色が見えます
写真で見るよりかなり大きく感じます
少し降りたところに「雷清水」という水場があり、ここで美味しくてとっても冷たい水をたんまり汲みました。
でも水の出がちょっと細すぎていて順番待ちの行列が出来てしまっていたな。
ここから鞍部は一下り。で、鞍部に着いてみてびっくり。
もの凄く沢山のお花たちが咲き乱れてました。
↑タカネナデシコでーす
今回のお花たちは別ページでどうぞ
花の画像をクリックしてみてください
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
↑ミネウスユキソウでーす
↑ハクサンフウロでーす
メインページでも少しだけお花たちをどうぞ
ざっと名前を挙げるだけでも
ミネウスユキソウ、ハクサンフウロ、オニシモツケ、タテヤマリンドウ、ミヤマアキノキリンソウ、タカネナデシコ、トリカブト、クモマミミナグサ、オニアザミ、ニッコウキスゲ、ヨツバシオガマなどなど
まさかこれほどのお花たちを見ることができると思わなかったので大感激。
で、心が満たされたのでこれから苗場山へと向かう最後の急登。神楽峰側から見ても急登なのは見て解るが、登ってみると意外や意外、それほど騒ぐほどでは無いかな。
でも、登山道は土が多くて、非常に滑りやすいので下りが嫌な感じ。
鞍部からは淡々と30分ほどで苗場山の山頂高原へ到着。
←途中こんな階段もあります
でも、ここの階段は凄く上りやすかったな

といっている間に、山頂へ高原へ到着
これが見たくて来た苗場山 圧巻です
これがまたびっくり。標高2100mの場所に周囲10キロほどもあろうかという楽園が目に飛び込んでくる。
今までに経験したことのない様な風景である。ちょっと、いやもの凄く感激。
普通湿原というと、川がせき止められて出来るというように思っていたが、ここには川は無い。でもその分、雪が尋常でないほど多いことがこの湿原を成立させている原因なんだろうな、って何故この様な地形になったかと言うことは、大学の地質学の先生にでもお任せして、我々はこのすばらしい景色を堪能しよう。
とにかくこの景色は写真などでは表すことはできない。
自分の足で歩いていくしかない
今まで登った山の中でもトップクラスにすばらしい景色である。というより、
他に例を見ない景色と言った方が妥当かな。
美ヶ原とかは同じような感じかもしれないけど、ここは自分の足でしか来ることができない場所ということもあり、やはり特別だね。

山頂高原では木道を歩いて、まずは遊仙閣を目指す。といっても歩いて数分。ここの小屋の裏手に苗場山の山頂がある。
こんな高原地帯であることと、周りに木が生えているので山頂でのは展望は全くなし。

↑久々の手手手手 
って、二つなのはちょっと寂しいぞ
↑山頂は展望は全くなし その1
↑山頂は展望は全くなし その2
写真では表現できません。是非一度は足を運ぶべきです