大荒れ後晴れ in 剱岳

ここからは御前小舎までダラダラ登りながらの道を歩くだけ。朝雪渓を越えるときは雪も堅かった事もあったけど、強い日差しと気温の高さから雪もだいぶん緩み、人もかなり歩いていたので足下を気にせずに歩くことができました。朝はガスで見えなかったけど、ガスが晴れて見えた雪渓の大きさにはちょっとびっくり。今年は場所に因っては残雪が非常に多いんだね。

すわ、事故かと思ったら、どうも室堂方面のガスが取れて剱沢から立山連峰が綺麗に見えたみたい。
我らも早速後方を振り返ると、雪がとても沢山残っている剱沢から室堂方面がよく見えたんだな。晴れた剱に来たくて再訪した甲斐があったね。

なんて考えている内にどんどん標高を下げ一服剱への登り返しを越えて御前小舎へトラバース開始地点に到着。
時々後を振り返るけど、剱の姿はガスの中。まぁ仕方ないかな。
このあたりからお花たちが沢山咲いてます。

やっと最後の雪渓を抜け、稜線に出ると雨がポツポツと降ってきたんだな。小舎に入って一休みしていると外は大雨。
我らが小舎に入った直後に降り出したみたい。本当にラッキー。
少しお腹が減ったのでラーメンでも食べようと受付に行くと、小舎のご主人が「どこまで行ってきました？」と行くので「当然剱でーす。晴れて最高でした」というと、「なんじゃくもたまには良いでしょ」と。
自分たちの事を覚えてくれていた事がちょっと嬉しかったりして。でもちぃにぃってそんなに覚えやすい顔しているのかな～。

この時点で朝の行動開始から7時間。起き始めてからは9時間が経過し、行動食のみで過ごしてきたので多少シャリバテ状態なのか足が重いんだ。斜度は緩やかなんだけど、その微妙な登りが結構辛い。小舎は見えるんだけどなかなか近づかないしね。

コルを過ぎると前剱への登り返し。山頂は通過せずに富山側をまいて前剱の下りへと進みます。この下りはやはり危険です。
剱岳の山頂付近は岩も硬く、岩や鎖でしっかり確保しておけば危険はそれほど無いけど、ここ前剱は斜度も急だし、大きな浮き石がゴロゴロしているので落石にあることと、自分が落石させてしまう危険がかなり高いかな。
剱午前小舎に今年の事故の記録がメモしてあったけど、この前剱で転倒して骨折したというのがあったんだな。タテバイヨコバイで神経使い、疲れがたまった時に通過する場所だから気がゆるむのかな。それと剱沢とか室堂方面の景色が良い時は注意力が散漫になるのかな。

まず最初の難関として出てくるのがカニのヨコバイ。
前後にほとんど人もいなかったのでのんびりと通過しました。
前回来たときはもう少し鎖が太かったような気もするし、鎖の位置も違っていたような気がするけど、気のせいかな。
ここからはちょうどタテバイの取り付きあたりが見えたんだけど、大渋滞中でした。