今回のジャン越え(正確には西穂から奥穂への縦走)は、以前から行きたくて行きたくて仕方がなかった場所なんだ。
そもそも山歩きを始めてからドンドン難しい場所に行き、数年前にはあこがれの大キレットをテント泊で縦走した時の感激を忘れることが出来なくて、基本的に道具を使用した岩登りまで行くことは無いので、縦走路としての最高峰を目指すという事で、次を目指すのはジャン越えと決めていたんだ。
しかし、大キレット以来、個人的には例の交通事故の件もあり、一時的には山から少し遠ざかっていたんだ。
またここ数年はスキーを始めて以来これほどはまったことが無いと言うくらいはまってしまい、何となく山から少し離れそうな感じもあったんだ。
しかし、やはりどこかジャン越えというのは自分達の中では特別なものとしてしっかり残っていて、一昨年に初めて西穂高岳まで行ったときにみた奥穂高岳へと続く稜線を見たときに「絶対に行くぞ」と誓ったんだ。
それと、今年の初め頃からけいこと話をしていて、北アルプス完全縦走を何年かに分けて実施しようという計画の一環でもあるので、そのとっかかりとしてジャンを越えるのは必須要素になるわけだ。
恐らく、歩くだけであれば歩くことは出来るのだと思う。
でも、ただ歩くだけでなく、歩くために必要な技術、体力、精神力を練って、充分に気合いを入れてから歩きたかったんだ。要は、登らされるとか歩かされるのではなく、自分の実力通りに歩くと言うことをしたかったんだ。なんて、偉そうだね。結局歩かされるのには間違い無いんだけどさ。
で、今年になってからスキーを楽しみつつ、体重を落とすために今まで以上に有酸素運動を気合いを入れて繰り返し行い、体幹を鍛えるために腹筋運動をし続け、体力、脚力を付けるためにジョギングも再開したんだ。
案の定、体力も心配機能も向上し、体重も順調に減り続けていったんだ。
で、スキーシーズン(6月まで)が終わってから、本格的にジャンを超えるための予行演習を始めたんだ。
まず一番大きな課題である、長時間の歩き。それと岩場の連続に対する抗体を付けること。
なんて書くとずいぶん凄いことをやっている様になるけど、まぁ少しでも良いから山に行こうということなんだよね。結局(笑)
で、けいことも色々と話をして、山と渓谷から出ている西穂奥穂越えのDVDを購入し、胸躍らせながら計画を練っていたんだ。
で、本番決行の日を8月の最終週の週末と決めたんだ。この時期は台風が来なければ天候は安定しているし、まだ寒くないし、山の混雑の一段落しているからね。
しかし、この夏は天候が非常に不安定ということもあり、他の都合もあった関係で8月末の予定は延期が決定。
で、9月の第一週の週末に日程を変更したんだ。でも、またこの週末も天候とか他の要素もあり延期が決定。
実はこのあたりから何となく厭な予感がしていたんだよね。
もしかしたら、ジャンが我々ちぃにぃ&けいこを避けているのでは・・・なんてね(^o^)
で、そのあたりから何となく気が進まないように気もしていたんだけど、やっぱりジャン越えしたいという気持ちは強いので9月の連休に日程を再度変更したんだ。
実は9月の連休は、ちぃにぃがバイクで東北のソロツーリングに出る予定でいたんだ。
でもジャン越えがどんどん伸びていき、これ以上遅くなると今年はジャン越えができないということになると思いが募り、その為東北ツーリングを山に変更したんだ。
でも、山から帰ってきたら、東北は止めて北海道に行くことにしたんだよね。このあたりの顛末は北の大地のレポで書きますね。
で、この9月の挑戦が、実質的に今年の最後の挑戦ということになったんだよね。
で、当日が近づくにつれて、わくわく感とドキドキ感が増していったんだけど、何となく今一歩大キレットの時の様な高揚感がなかったんだよね。
でも、あちこちにジャン越えするという宣言をしまくっていたんだよね。
でもこれは今考えると自分たちの気持ちを維持し続けようとしていた結果なのかもしれないな。
直前まで天気予報とにらめっこしながら、出発の日を土曜日にするか日曜日にするかを検討していたんだな。
天気図を見て、天気予報は飛騨、松本地方をしっかり確認した結果、月曜日の天気が一番安定しているという判断をして、日曜日の朝に出発することに決定。
この判断は実に見事だったんだけどね。
↑毎度おなじみ特殊なお客様(一般のお客様の反対語ね)の入り口です。↑
さすが観光地って感じだよね。
おやすみなさーい
明日はいよいよ本番でーす
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あまりの歯磨きが激しくて、
歯ブラシの動かし方が速すぎるから
ぶれてます(笑)
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人もいないのでゆっくり記念撮影です
その2
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人もいないのでゆっくり記念撮影です
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ここ西穂山荘ではこんなのも売っています
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まぁこんなもんでしょう
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笠ヶ岳の全景はトイレが邪魔して撮れません
夕焼けを見て、明日の朝も早いから6時半頃には歯を磨いてお休みタイムです。
明日は独標で朝日を見るくらいの感覚になる予定で就寝。お休みなさい。
食後に少し表に出てみました。
テント場はいっぱいで、宴会の残骸もあったりして(^o^)
満月がきれいだったなぁ〜
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流石にもうお酒は頂きません。
お茶でお茶を濁しました(爆)
←夕食は意外と美味しかったな
典型的な山小屋食だよね
少し一休みしてからお食事タイムです。
食事をしながら外を見ると笠ヶ岳のガスがとれてきれいだったな。
ご飯も見た目より結構美味しかったしね。
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2.5杯というサインがサインになっていません
それにしても外はよい天気だな〜
と、いい加減時間をつぶしたんだけど、まだ4時です。食事までもう少し時間があるんだよね。
ということで、またビールを飲んでしまいました。
やっぱりビール代はバカにならないよね。って単に飲み過ぎなだけかもね(爆)
って、単なる飲み過ぎだよねやっぱり(^^)v
←漬け物も持参です
峠の釜飯のオギノヤさんの入れ物
中身は違うよ〜
この時期は3時を過ぎると少し肌寒くなってくるんだよね。特に風が冷たいからね。
ストーブも付ける時期になってきたのはもうすっかり秋山だね
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ちょっと涼しきなってきたら小屋へ移動しました。
ストーブでお尻をあぶってます(^o^)
←ちょっと夏のなごりか・・・
入道雲になりかけです
あんまり飲み過ぎてもなんだから、と思いつつも持参した紙パックのワインなどもがんがん飲んでいきます。
←ビンとかではないから
ゴミにならなくて良いでしょ
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丸山方面は快晴です。
明日も天気が良さそうな感じがする
まだ時間も早いし、ビールが一杯でお終いになるわけありません。外のテラスも少し空いてきたので、テラスに移動して、引き続き飲み続けます。
←おつまみの持っていたチーズです
空気が薄いからパンパンでしょ
早速部屋割りをしてもらって、いざビールタイムです(^o^)
山荘前のテラスは周辺は人で溢れているので仕方ないから山荘内で乾杯。明日のことを考えると楽しくて仕方ありません。
天気もどんどん回復してきているし本当に楽しみです。
おつまみを楽しみながら杯を重ねていきます。
1.5畳に一人の予想だけど、それほど混まなそうな感じです
あっという間に西穂山荘に到着です。
別に走っていたわけではないけど、あまりにも早い到着でした。
ダラダラと登山道を上がっていきます。
今回は子供が多かったな
もうこの時期はお花たちは終わってます。
辛うじてトリカブトなどが咲いている程度かな
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独標から西穂岳へと続く稜線が見えます。
明日はあそこを越えていくんだよね〜
今回はテント泊装備でないため、荷物もかなり軽いし快調にペースを上げていきます。
ガンガン歩いて出発してから約50分ほどで西穂山荘に到着してしまいました。
あまりにも早すぎです。さすが荷物が軽いというのは良いことだね。
毎度のことながら、特殊人への入り口を越えて山道へ入ります。
ここの登山道は毎回思うんだけど、掛け値なしに2000mを越える結構、厳しい場所にもかかわらず、かなりの軽装で歩いている人が本当に沢山いるんだよね。荷物もほとんど持たず、室堂周辺とか上高地の周辺を散策する程度の感覚で歩いているんだろうね。突然大雨でも降ってきたらどうするのかななんて考えながら、先へ進みます。
まぁ良いかということで、西穂山荘へ向けて足を進めます。
西穂山荘まで歩くのは実は今回で4回目なんだけど、基本的にあんまり天気は良くなかったんだ。しかし今回はロープウエイを降りたところから西穂山荘が見えていたし、独標から西穂岳への稜線も見えていたんだな。
何となく天気が良くなる感じもプンプンしているので意気込んで出発。
で、ロープウエイの降り口で水を汲もうと最近新調したプラティパスのBIGZIP(最近BIGZIP SLが出たので旧モデル)に水を汲もうとしたんだよね。実はこのプラティパスは水がちょろちょろと漏れるんだよね。個体差の問題なのか、それとも製品自体の使用の問題なのかは知りませんが、二人とも同じ状況なので、プラティパスさんに不信感たらたらなのだけどさ。おまけに新製品が出てしまったのを知ってしまったから尚更ね(笑)
今回は本体の部分から水が漏れているんだ。最近山では必ずハイドレーションタイプでの水分補給をしていたので、これではザックの中が濡れてしまうということで、ホースの根本を何とかしようと試みた所。
ブチっとホースと本体の付け根が切れてしまったんだよね。
いやー参った。今回は予備で従来のプラティパスの水筒を持っていたので水の持ち運びについては問題無かったんだけど、最初から嫌なことが起こってしまいました。
やっぱりロープウエイはラクチンだよね。
標高2000m以上も稼いでくれるんだからね
でも、その分、お財布も軽くなるけどさ(笑)
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外を見ているんだけど、錫杖岳以外はガスで見えません
第一ロープウエイでは、荷物チェックがしっかり入ってしまい、ちぃにぃは荷物料金を取られてしまいました。
で、そこから第二ロープウエイへ乗り込み上を目指すけど、槍穂高の稜線はガスガスです。でも天気は回復傾向にあると言うことなので心配はしていません。
周りは当然のことながら観光客ばかりです。山登りチームは我らだけだったかな。
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第一ロープウエイから乗るのは初めてです。
意外に急な登りなんだよね。
←ここで登山計画書を提出してからロープウエイ駅に向かいます。
みなさん、登山計画書はきちんと提出しましょうね
←駐車場は2-3台の空きがあった程度のほぼ満車状態です。
まぁ無料だからね(^o^)
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バイクが非常に多かったな。
途中もツーリングしているグループも
かなり沢山いたしね
11時頃新穂高に到着。深山荘前の無料駐車場が満杯だったけど、何とか明きを探しだして準備完了。
いざ新穂高ロープウエイへ。
で、前夜に実家に前乗りしてそこから出発です。目指すは新穂高です。
今回の予定は、
初日 新穂高から西穂山荘小屋宿泊
二日目 本番のジャン越えで穂高岳山荘宿泊
三日目 穂高岳山荘から白出沢コースで新穂高へ下山
というもの。
9月14日 かな
2008.9.14-15 ジャン越え顛末 in 西穂高岳周辺