2008.7.05 冬でないのに八海山
普通、八海山といえば
我が家で八海山といえば
歩き始めてから、約一時間程で、清滝という所(と思える)場所に着きました。
ここには小屋があるという情報があったけど、そんな気配はありません。右側を見ると、雪渓が残っているのだけれども、その雪渓が土砂で埋まっています。
後で聞いた話によると、5月あたりにこの周辺で大規模な雪崩があったということで、かなりあちこちの山肌がほうらくしているということ。
小屋も水場も無かったのはそのせいなのかな?
ということで、このあたりからなだらかな山歩きは終了です。
ここからは痩せ尾根の急登が始まります。
ここ六日町周辺は、日本でも有数の豪雪地帯で、街中でも2m程は積雪がある所。
義理の母がこの周辺出身で、けいこが小さいときに田舎に遊びに来たときのこと、冬は電線をまたいで越えていたという程の所なんです。
そんな場所にある八海山もご多分に漏れず雪が非常に多いです。しかも沢沿いは雪がさらに集まるからね。
雪渓の側は風がヒンヤリしていて気持ちよいんだよね。
しかし、今回はその八海山に登りに来ました。以前から気になって気になっていた山なんです。で、なぜこの暑い最中に中越のどちらかといえば低山の部類に属するような山に登るかというと、それは岩場に行きたかったからなんです。
今年の夏はちょっとした企画をスタートさせようと思っているので、その訓練も兼ねて、しかも行程が10時間程になるという予定のコースなので、それもちょうど良いと言うことになり決定しました。
今回のコースは、屏風道から山頂へ目指す一直線のルートです。
標高差は1000mほど、水平距離は3000m程です。ということは、平均斜度は30度になります。
しかも今回4合目までの道は意外と平坦なので、そこから始まる実質平均斜度は50度弱です。
なかなか楽しそうな山になる予感がします。
ということで、前日の夜我が家を出発して、登山道の入り口でテント張って仮眠します。
ということで、無事避難小屋に到着です。
出発から約4時間30分ほどで到着。
そのうち、3時間以上が岩登りの連続でした。
この岩登りは今までの岩登りの中でも秀逸といえるほどの場所でした。
それからこの傾斜は恐らく今までで一番の場所だと思います。
まぁ岩登りになってからはほとんどが岩場なんだからね。
途中、正直岩場に飽きてしまったほどです(^o^)
ガーミンには移動距離と移動時間と停止時間を表示することができるんだけど、1時間が移動して、残り3時間30分が停止ていると判断されていたもんね。水平移動距離ないし、岩場だからこんな数値になってしまったんだろうね
山へ行く途中に、ちょっとしたトラブルがあり、時間を浪費してしまったけど、そんなことにはめげずに一路八海山へ。
夜中登山口に付くと、テントが張ってありました。既に先客がいました。で、道に何か落ちていると思ったら、道のど真ん中に人が寝ているでは無いですか(笑)
上り坂を登り切った直後の場所に大の字になって寝ているんです。しかも車で近寄っても起きる気配がありません。まぁ轢かれる心配はないと思うので、そのままにして就寝です。
この場所にはトイレが無いので、少し降りたところにある八海山神社で用を済ませてから出発です。
準備をしていると、カブに乗ったおじさんが我らの方に寄ってきました。
話を聞くと、どうも以前八海山周辺で山岳救助をやっていた人のようで、朝の見回りに来ているみたいでした。ボランティアだと思うけど。
で、どこから登るのか、初めてかと聞かれたので、初めて屏風道を登りますというと、ちょっと来なさいと登山道が見える場所に連れて行かれました。
「計画書は出してくださいね。あそこの白く光っている所あたりをのぼるから。あとその辺りにあるお墓は登山者のお墓です。非常に危険な場所ですので、くれぐれも気をつけて登ってください」と言われました。
ここ屏風道は毎年数人ほどが遭難にあうとっても危険な場所なんです。それでおじさんは心配なのか、恐らく週末とかは毎朝見回っているんだろうね。
確かに、今回の道は手強いもんね。
情報を提供してもらったお礼をしっかりして、いざ出発です。
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計画書はきちんと提出しましょうね
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さて出発です。
登山道は左側を進みます
出発地点は二合目で、まずは四合目までは、緩やかな樹林帯を歩きます。日差しが強いんですが、木々がそれを遮ってくれるからなんとかなります。
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まず最初に渡渉から始まります。
増水時のためにカゴが用意されています
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こんな感じの道をスイスイ進みます
←↑お花たちもお出迎えしてくれます
非常に山深いことと、あんまり登山者が多くないのか、メジャーな山ほどは整備されていませんが、それでもしっかりとした登山道が続きます。
登山道を整備している人たちが、苦労しているから我ら登山者は楽しく歩くことが出来るんだよね。
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ちょうど時期だよね
←深い沢沿いの場所は雪が沢山残っています。
あの雪の上を歩いて越えていくのがルートです
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渡渉とは言えないほどの沢を越えます
←雪渓が果てしなく続いています
←雪渓間近に生えていた山菜です
コゴミなのかな?
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おそらくショウジョウバカマだと思うけど
紫色は初めて見たよ
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尾根に出たので空がよく見えます。
その代わり、暑いんだよね
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ここからが八海山の本番です。
早速急な道になってきたよ
先にも書いたけど、この屏風道は本当に痩せ尾根で、遠くから見ると何処を歩くのっていうくらいの場所なんです。
鎖も沢山あるし、何せ急なんです。
ガイドブックとかには、下山道としては使用禁止と書いてあるほど。
確かに此路を下山道に選択するのは間違いだと思います。
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小手はじめの鎖場が登場です
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久々の岩のぼりの感触を確かめながら登ります。
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時には、ゴボウで一気に駆け上がることも有りました
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時々こんな花が緊張した気持ちをゆるめてくれます
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スイスイとのぼり、五合目に到着です。
岩場の基本というと、三点支持と岩から体を離すこと。それから鎖に頼らないこと等があり、その練習をするにはこの道は最適かもしれません。
しかし、初心者にはちょっと辛すぎるかな。
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お足元を確かめながら、慎重に一歩一歩上へよじ登ります。
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こんな感じの岩のぼりの場所がゴロゴロしています。
意外と手がかりが多いので、ラクですけど
でも、落ちたら・・・想像したくないよね(^o^)
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時々稜線に出ます。
まぁ岩場も稜線なんだけど、ここは平坦な場所なんです。
けいこの指さしているあの岩場を登ります。
見た目はほぼ垂直って感じかな(笑)
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ふと振り返ると六日町の町が見えます。
魚野川もよく見えますよ
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こんな感じの場所もあります
後は切れ立った崖ですよ
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またこんな岩場が始まりました。
登っても登っても登っても岩場が続きます
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♪岩場は続くよ〜 どこまでも〜
などと口ずさみながらのぼり続けます
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するとまたこんな平坦な場所に出ます
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景色は最高なんだけど、とにかく暑いんだよね
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また出ました、指さし確認です(^o^)
あの崖を登ります。
木が生えている場所に向かってね
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真下から見るとこんな感じです。
急な感じがわかるでしょ
でも、足場は結構しっかりして・・・いないんだよね(笑)
とにかく、急な岩場ののぼりが続きます。いやというほど岩場が続きます。しかもほぼ垂直に登るような場所もあります。
鎖が付いていない場所の方が少ないのは事実でしょう。鎖が付いていないのは時々出てくる平坦な場所だけ。
上の写真を見てもらえるとその割合がわかるかな。
こんな場所を鎖ばかりに頼って登っていたら、いっぺんに握力が無くなってしまうので、出来る限り鎖は使用せずに、危険と思ったときにのみ補助的に使いながら登っていきます。
で、足下ですが、結構もろい場所が続きます。穂高周辺の様な岩がゴロゴロというよりは、小さな石がゴロゴロしているという感じです。
小さな落石は頻繁におこります。まぁそれほど危険では無いけどね。
で、さらに岩場は続きます
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こんな大きな鎖が有ります。
意外と握りやすいかもしれないけどね
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樹林帯の中だからそれほど感じないけど、
両側は本当に切り立った崖で、
痩せた尾根がガンガン登ります
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こんな感じの場所が続きます。
ここは平坦なのでちょっと安心な場所だけど、かなり危険な所には間違いありません。
恐らくこの辺りがノゾキの松あたりなのかな
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でたぁー
けいこの「きゃー怖い」(笑)
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この高度感がたまらないんだよね
って、M状態みたいな感じだね(^o^)
←ドウダンツツジなのかな?
結構沢山咲いてましたよ
まさに、一服の清涼剤だね
←そろそろ山頂に近くなってきたかな
トラバース道が出てきます。
ちなみに右側は切れ落ちてますよ
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これが反対側から撮影したものです
手がかりは沢山あるから
慎重に行けば問題なしです
←名前はわかりませんが、この辺りから
こいつがあちこちに咲いてました。
まさに乱舞状態って感じです
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こんなヤツも咲いてましたよ
←
こんなヤツも咲いてましたよ その2
←山頂近くにある谷をよじ登ります。
大きな石がゴロゴロしてます
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こんな大きな岩をよじ登ります
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谷も樹林帯の中です
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シロニガナかな?
こいつも沢山咲いていたな
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この辺りで屏風道の核心部も終了です
さて、あと一息で小屋です
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最後のヒト登りです
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サラサドウダンかな?
お花が多くなってきました。
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最後の休憩です
トップバリューのソイジョイです
パンパンにふくれていたな
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ツマトリソウかなかな?
結構好きなお花です
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小屋が見えました。
ここから先は平坦な歩きです
ちょっとホッとしたかな(^o^)
↑ツガザクラです
↑タテヤマリンドウです
↑イワカガミですタ
↑雪渓が残っています。
吹き抜ける風が気持ちよいです。