2007.11.3 オオカミねぇさん妙義に参上
さっき見た茨尾根の稜線が非常に近く鋭く見え、どこを歩けば良いのか疑問に思ってしまうんだな。
で、振り返ると先ほど通過した相馬岳が非常に高く大きくそびえているんだよね。
多少休みすぎたのでとっとと先を急ぎます。
少し下ると最後のエスケープルートの堀切に到着
感想
いやー時間は長かったけど、時間を感じさせない山だったな。
それだけ密度が濃い山歩きだったということかな。
最初にも書いたけど、何も知らずに我が家二人だけで歩きに来なくて大正解って所。いやはや低山侮る無かれ、妙義を甘く見る事なかれって感じだね。
帰り道でけいこが「ガチャ」の扱いがずいぶん楽しかったと話をしていたけど、確かに普通に歩くだけでは無い楽しさもあるよね。
まぁ我が家が歩く山にどれほど懸垂下降をするような場所があるかどうかは解らないけど、知っておいて損は無い技術だよね。
それから一番参考になったというか為になったのがセルフビレイを取るという意識かな。
危険な稜線上で休むとき、危険な場所ですれ違いするときなどビレイが取れるポイントがあればビレイを取るというのはちょっと良いかなって思ってしまった。
奥穂北穂の縦走路などは人が多くて待ち時間もあるし、鎖などにビレイを取れるなら結構安心できるもんね。
実際にやるかやらないかは別にして危険回避の知識と技術は身につけておいた方がよいもんね。
最後に妙義山の縦走をしようと思っている人がもしこれを見ていたらという観点で口幅ったい物言いを少しだけ。
・最低でも8-9時間、アップダウンのある山を歩いた事が無いならば行かない方が良いです。
・数時間の間だ連続して現れる危険な場所を長時間集中して歩ききる体力と精神力を持っていないならば行かない方が良いです。
・初心者はもとよりかなり厳しい岩場の縦走路経験していないならば立ち寄らない方が良いです。
・セルフビレイの準備だけはしておいた方が身のためです。
・極力ロープを使用した登攀、下降をお奨めします。
なんて偉そうだね。
でも、それだけ難関であるから歩ききった時の達成感は格別なんだよね〜

まさにこの稜線を歩いてきたんだよね
で、ここまで歩いていてちょっとした疑問が・・・
稜線歩きの時の並び順は、クリちゃん、リダポン、けいこ、ちぃにぃなんだけど、けいこが危険な場所を通過するときはクリちゃんとリダポンはサポート?というか見守り?のため止まって居るんだけどけいこが難所を通過すると二人はとっとと先に行ってしまうんだよね。
見捨てられているのかな(爆)なんてね。


これが相馬岳ね
でかいんだな これが


最後も整理体操を
ということで
マウスオンでお疲れ様


エスケープルートではあるみたいだけど
結構きつい下りが待っているみたい
ここまで来た人が降りていくのかな〜

←少し歩くとピークに到着です
鷹戻しの次のピークです

実はこの画像は皆の背中から声をかけたんだけど、振り向くのが非常にゆっくりだったんだよね
だって、ピークは2-3m四方で回りは当然・・・だからね


なんの画像かというとナイフリッジな稜線の画像です
道幅は50cm程度で両側は百m以上は切れ落ちてます
道幅は矢印の幅です

歩き始めてから6時間弱が経過して、非常にきついアップダウンと鎖場での下りによる体力握力が低下した所にこれでしょ。
まぁ
剱のカニのタテバイとどちらが危険かといえばまぁ微妙な感じというところだけど、岩のもろさなどを考えるとこっちの方が難易度は高いのかな〜って感じもしないでもない。ってどっちなんだよ(笑)
まぁどっちもどっちて所かな

ちなみにここで撮影したのは危険を事前に回避するための手段を措置してから行っているのでくれぐれも軽い気持ちで真似などしないで下さい。登山は自己責任で

↑後を見ると解るかな?
かなりの崖の途中なんだよね

↑ここが取り付き クリちゃんあたりから危険な
トラバースが待ってます
当然セルフビレイして通過します

帰りの渋滞が危ういところだったのでお風呂は入らずそのまま解散。
これが大正解で関越渋滞はギリギリセーフで、無事帰宅。

6:38 駐車場
6:45 妙義神社
7:25 大の字
9:40 天狗岳
10:00 タルワキ沢
10:28 相馬岳
11:30 茨の頭
12:27 鷹戻し取り付き
12:50 鷹戻し頭
13:54 二つめピーク
14:10 最終ピーク
14:48 下降点
15:00 中間道合流点
15:30 中の岳神社
総時間 8時間52分
歩行時間 6時間40分
無事に歩ききった事をお互いにたたえて固い握手をして今回の山行も無事終了です。ちぃにぃはBeerを飲みたい所をグット我慢して、でもけいこは我慢などせずにお疲れ様の乾杯。ここからクリちゃんの車で駐車場に戻ってお疲れ様でした。

この時期でもこんな白い花が咲くんだね
←最後の鎖場です
まぁ今までと比較すれば・・・だね(^o^)

←おーいクリちゃん
どこに立ってるの?
見ている方がゾクゾクしてしまうよ

この場所は3mほどの岩場(当然後は崖)を登ると目の前に何も無く右に折れる場所があるんだけどその岩場の狭いこと狭いこと
当然ここも両脇は言うまでも無いほど切れ落ちてます

←ちょっと解らないよねこの画像も
実はここがもしかすると一番スリリングな場所かも


これが左上のピークからの降り始め
左側は何もありません

←登って下って
見た目通りの稜線歩きが続きます
ちなみにここの右側の切れ落ちてますよ

無事に難所である鷹戻しを通過したらお次は非常に切り立った稜線の歩きが待ってます。
標高的には低山なので
木々が沢山生えているからそれほど気にならないけど、狭いところでは50cm程度の道で両側がスパッと切れ落ちている様な箇所を歩き続けます。

↑鎖を便りに一気に登るところもあるんだよ

↑ここが鷹戻しの最後の登りです
登れぇ登れぇ 

←これがまさに「きゃー怖い」です
怖そうでしょ(爆)


まぁこんな鎖場はたいしたこと無いけどさ


相変わらずの看板です

     

一部Photo・情報提供 by kuri

大黒様なんだけど、こんな嫌らしい顔していないよね〜
そして本日の最大の難関である神社の石段をヘエコラいいながら下りて中の岳神社の境内に到着。
そこで待っていたのは
見晴台から見た絶景 なんか絵はがきになりそうな感じだね
途中見晴台というポイントでさっきまで歩いていた稜線を見上げ、いやはやなんとも凄いところを歩いてきたんだなと再認識。

なぜかツツジが咲いてました。
狂い咲きとはまさにこの事だよね
今年の異常気象を物語る一コマです

このあたりは一般観光客も歩いてます
←恒例の看板です(笑)
一体この山にはこの手の看板がいくつあるのか
まぁそれだけ事故が多いってことだよね
ここから最後の懸垂下降をロープ二本だしでクリアして縦走路部分は無事終了。
ここからは中の岳神社までの下り。少しだけ嫌らしいトラバースと少し長めの鎖場を通過して一般者の仲間入りで観光客と並んで歩くことに。

まだまだ無駄な力が入っているのでもう少し慣れが必要かな
←さていよいよ本日最後の5回目の懸垂下降開始
かなり慣れてきたので手順もばっちり?かな

←楽しかったよね〜


まだ稜線は続きますが、これから先は
クライマーの領域です
我々の範囲外でーす

いよいよ最後のピークを登り返してほっと一息。これから先は確かに難所は残っているけどね。
ピークから振り返ると今日歩いてきた相馬岳から茨尾根へと繋がる稜線がよく見えるんだよね。直線距離にすればそれほどたいしたこと無いけど、アップダウンの繰り返しと難所の連続の事を思い返すとちょっと感慨深げかな。

←ここが最後のピークです
いやー楽しかったよぉー


くどいようですが、ここも道幅50cmほどで
両側は・・・です


で、またまた下ったら登ります(笑)

←毎度のことながら登ったら下ります


ここも上の画像と同じような場所です
道幅は矢印の幅です
当然両側も切れ落ちてます
ちぃにぃが枝を持っているのが解るでしょ
持っていないとちょっと怖いんだ

懸垂下降もダイブなれてきました。技術的にそれほど難しいことはなく、基本は慣れかな。
でもその前に正しいロープワークが出来ることが基本だけどね。見よう見まねで行うことはお奨めしません。きちんと経験のある人達に教わりながら覚えないとそれこそ命がいくつあっても足りません。

←登ったら下る これが基本です
本日3回目の懸垂下降開始です

←何かを見つけたちぃにぃです
何を見つけたかは
マウスオン


よい子の皆さんは決して
こんな真似はしないようにね(^o^)

←でも声をかけられると
ついついこんな真似を


一気に高度を上げます

茨の頭から45分ほど歩いて本日の核心部である鷹戻しのとりつきまで到着。
ここ鷹戻しは毎年のように重大事故が起きているといういわく付きの難所。切り立った稜線の岩場を鎖を頼りに一気に50m以上も登る感じ。
特に
最後の鎖場は両側が切り立った崖でイメージとすると人の鼻の真ん中を登っていくような感じ(当然西洋人の鼻ね)。一応ホールドも結構あるんだけど、基本的には鎖を頼りに一気に登る感じなんだよね。
しかもこの鎖が非常に太くて重いんだよね。これは事故が起きるのもうなずけるよ。


意外と珍しかったはしご場です
カメラを向けるとついこのポーズをしてしまうのは
もはや性だね

↑結構切れ落ちたトラバースです
念のため鎖にビレイしながら渡ります


あそこのトップに登るところが鷹戻しという難所なんです

茨尾根というか妙義山全体がもっともっと岩場ばっかりの山なのかと思っていたけど、意外に普通の登山道が占める部分も多く、しかもそれがアップダウンを繰り返しているんだよね。
これが意外に落とし穴になっているのかもしれない。
どういうことかというと、この
微妙なアップダウンが体力を着々と奪っていくんだよね。
それと
また登るの?と思ったらまた下るの?と思ったらまた登るの?の繰り返しで精神力と集中力も奪われるんだよね。

↑相変わらずの看板です その2


こんな普通の道もありますよ