2005.12.31-2006.1.1 年越し山行 in 南八ヶ岳 硫黄岳
      
12月31日 
年越しの山行をしようと思ってから既に数年前が過ぎていた。
毎年、スキーとの綱引きに負けていたのと、「雪」に対する「畏れ」があり、なかなか一歩前に踏み出せないでいた。
でも今年は一歩前に踏み出すために、計画を立て始めた。
本当は今回の硫黄岳はクリスマスの連休にと思っていたけど、都合が悪くなってしまったので、念願の年越し山行で硫黄岳に行くことにした。
しかし、既に30日にスキーに行く予定を友達と約束しており、どうやって行こうかと考えたあげく、スキー帰りにそのまま山へ向かうことにした。
30日、尾瀬岩鞍スキー場から一路、諏訪方面へと向かうことにした。
果たして、事故以来初めてのテント山行となる今回の山歩き、成功するかしないか。
天気予報は元日が良くないし、まぁ運を天に任せて出発。
久々のテント泊なので、荷物を整理することの感覚が思い出せない。
計画書片手に、あれは、これはと荷物を集めつつ、パッキングを済ませてザックの重さを量ってみる。うーん、水を入れずに24kg位か。でもこれにメガネケースとか、小物を加えるので、実質的な重さは25kgを越えそう、けいこのザックは12kg程度か。
ちょっと心配だけど、美濃戸口から赤岳鉱泉までののんびり歩きなので大丈夫かと思いつつも不安もあるだよなぁ〜
高速道路のSAで仮眠をしてから美濃戸口へと到着。
車の外気温計で測るとマイナス10度だったな。この車は2度ほど暖かく表示されるので、マイナス12度か、結構寒いよね。
林道入り口では警察官が二人で林道へ向かう車をチェックしていた。後で思えば警察官と話をしていれば良かったのだけど、八ヶ岳山荘に駐車場の料金を支払ってお水とお湯を頂いてから出発。これも後で気づいたけど、ちょっと問題ありなんです。詳しくは右下の欄参照
準備万端出発です。おっと、忘れずに登山計画書を提出してからね。
↑気温はご覧の通り
↑完全防備でスタート
↑ザックが重そうだな
前回赤岳鉱泉に2月に行ったときは雪山初めてということもあり、アイゼンの訓練を兼ねて美濃戸口からアイゼンを装着して出発したが、今回はできるだけ靴のまま歩くことにした。
12本爪アイゼンを付けての歩行は滑らなくてよいんだけど、とっても疲れます。特に平坦なだらだら上り坂は結構辛いんです。あと、服装を軽めにしてね。歩き出すと暑くなるしね。
ダラダラと林道を上って、20分くらいでちょっと一休み。ザックの重さが肩に腰にと響いてくる・・・。
まぁ何とかなるかと思いつつも、口からでるのは
重いなぁ〜
約一時間弱歩いて、無事美濃戸に到着。
←美濃戸ではマイナス12度でした

ちょっとだけ休憩中
寒いからさっさと出発
←美濃戸からみえる山です
さてこの山は何でしょうか
途中何台か車が追い越していったけど、チェーンをしていない車が結構いた。
美濃戸の駐車場にもスタッドレスだけの車が沢山いた。後で聞いたんだけど、この時期は一番路面が安定していて、全面圧雪状態なので、チェーン無しでも美濃戸まで入ることが出来るみたいです。
でも、去年は正月に天気が荒れてしまって、帰りに道から落ちていた車もあったそうなので、
このあたりは微妙な選択になってしまうかな。
結果論ではあるけど、今回は美濃戸までレガシィ号でも入れたかなって。
でも往復で1時間40分くらいの歩きと、雪道での事故の危険性を比較するとやはり微妙。
話を本題に戻して、ここから先は車も走らない林道歩き。
アイゼンを装着しようかと思ったけど、まぁ林道部分は良いと判断してそのまま出発した。
途中何度か林道をショートカットする道を進みながら発電所を過ぎて林道終点に到着。

林道終点に到着
一度後に写っている雪上車
に乗ってラクしてみたいな(笑)
美濃戸口の駐車場は階段上に3−4段になってます。
ここにある小屋、八ヶ岳山荘は朝早くから営業しており、駐車場の受付をしています。
当然みんなは駐車場の止めてから受付に行きます。でもね、八ヶ岳山荘の駐車場は小屋横の一番上の段だけなんです。それよりしたの段は蓼科観光が管理している土地のようで、駐車料金はそちらに払う必要があるそうです。
でも、朝8時か9時にならないと蓼科観光の受付の火とは来ないそうです。
我が家は知らずに蓼科観光の駐車場に止めて、八ヶ岳山荘に料金を支払ったので後で払い戻しなどの面倒な手続きが発生してしまいました。
皆さん気をつけてくださいね。

八ヶ岳山荘のご主人曰く蓼科観光の管理人はもっと早く来るべきだよね。混乱の元。我らも困っていると。おっしゃる通りでした
ここから先は登山道になるので、アイゼンを装着することにした。
少し歩くとこれがまた実に
歩きづらい。道は圧雪状態で、凍っておらず注意して歩けば危険は無いと判断してアイゼンをはずすことにした。
このあたりの判断は非常に難しい所なので、各自が自分の責任で判断してくださいね。
何度か南沢をわたりながら徐々に標高を上げていく。暑くなり、帽子から耳を出すと耳が痛い。気温はかなり低い。水面を見ても凍っているところもあるし、かなり気温が低い状態のままの様子。
日が射している場所に来るとポカポカするけど、気温は恐らくマイナス10度くらいかな。
赤岳鉱泉までは約3時間半ほどかかってやっと到着。途中ザックが重くて重くて、かなり参った。
これほど参った経験は、一番最初に22kg位を背負って登った筑波山以来かもしれない。
まぁ事故以来ほぼ初めてのテント山行で、
いきなり25kgの重さなのでしかたないかな。
受付を済ませ、頂上アタック用に荷物を詰め替えて、アイゼンピッケルを準備していざ出発。
夏ならば往復3時間程のコースという案内もあるが、ここまで重い荷物を背負ってきたので足が非常に疲れているし、果たしてどうなることか。
早速テントを張る場所を探してみるが、結構一杯で、硫黄岳方面への登山道の少し奥(トイレ側)の場所に張ることにした。直前まで誰かがテントを張っていたようなので、整地されていた。でも雪が柔らかくデコボコしていたので、平にならそうと思い踏み固めようと試みるが無理(笑)あまりの雪の柔らかさに時間がかかりそうなので適当な所で止めた。だって、これから硫黄岳まで往復するんだもんね。時間の節約節約。
↑無事赤岳鉱泉に到着しました
←準備万端、いざ出発

準備万端、いざ出発
その2
けいことアイゼン歩行の注意点を話してから出発する。雪がとても多いが、トレースは嫌と言うほど着いているので何も問題なく歩を進める。
右手に大同心への分岐、ジョーゴ沢出会いを過ぎ、いよいよ本格的な登山道になってくる。
登山道は意外と急登で、へいこら言いながら登るけど、足がなかなか前に進まない。久々の山登りであり、栄養補給のタイミングなどが良くなかったのか
シャリバテ気味(T_T)
←こんなきれいな樹林帯を延々歩き続けます
本当にきれいだったよ

標高を上げるに連れ、
こんな感じになってきます
延々登り続けてやっと横岳、赤岳が目の前にみえてくるようになってきた。稜線もだいぶ近くにみえてきた。
モンスターの子供達が現れ始めると時期に
森林限界を一気に超えて景色が全く違ってくる
硫黄岳の山頂もみえてきた。
↑このあたりから森林限界
景色が一変します。モンスターの子供達も沢山でてきました
やっと稜線に到着すると、そこはここまで頑張ってきた人たちのために、神様が用意してくれたご褒美が待ってました。
後立山連峰から槍穂高、御嶽山を挟んで中央アルプスまでが一望できる。
あれが白馬、あれが五竜、あれが鹿島槍、槍もとがってみえるし、キレット挟んで穂高がきれい。
しばし時間を忘れてけいことふたりで感動に浸っていた。
↓ 穂高連峰
↓ 大キレット
↓ 槍ヶ岳
でもこのあたりは風が強いことで有名な場所のようであり、結構冷たい風が強い。ちぃにぃはアウターが薄いフリースだったので、早速上着を装着して、山頂へ向けて歩き始める。
途中稜線を右側にトラバース気味に進むあたりで、5−6人が道をふさいで休んでいる。どうも道はそちらの様だけど、道の真ん中に座り込んでいて動く気配が無い。「
なんだこいつら」と思いつつも、左側にも踏み後があるので、そちらへ進む。やはりこっちは正規の道では無さそう。なんて思っているとすぐに頂上へと続く平坦な台地に到着。岩室を過ぎ、14:20過ぎに無事山頂ゲット!
赤岳鉱泉から
約2時間ほど。結構時間がかかったなぁ〜
山頂では目の前に横岳から赤岳、阿弥陀岳の雄姿がデンと構えている。ちょー感動的。