2005.8.7 溶けちゃいそう in 谷川岳(西黒尾根) その2
ザンゲ岩を過ぎ、左手を見ると天神尾根からの登山道が目に入る。
肩の小屋への分岐を過ぎたあたりで、ここまで約4時間30分くらい(休憩込み)。暑さも手伝ってかなり体力も消耗している事もあり、背中が痛くなってしまったので、早めに薬を飲むことにした。

すっかり薬中状態です
←ザンゲ岩を過ぎてあと少し
↑ハクサンフウロ
このあたりから、お花たちが咲き誇ってきた。肩付近ということもあり、雪が遅い時期まで残っていることと、斜面が急でないため、土が安定しているからなのかな
↑タテヤマウツボグサ
↑???(7)
↑キンポウゲ でしょう
↑シモツケソウ
←ヤマハハコ
↑??(8)
↑アズマギク でしょう
↑??(9)
トマの耳についたが人が多いこととガスがかかっていたので最初にオキの耳へと向かう。
トマの耳からオキの耳への稜線はお花たちが沢山咲いていて、目を楽しませてくれた。
オキの耳についても相変わらずガスがかかっていて眺望はほとんど無い。
一の倉沢とマチガ沢がよく見える程度で、ガスの向こう側に白毛門と万太郎山がよく見える。心の中でね(笑)
↑さすが2000m級
パンパンに膨らんでます
←曇っているけどまぶしい
↑谷川岳オキの耳山頂
1977mです
軽く行動食を食べていると西側から「ゴロゴロ」という例のヤツの叫び声が聞こえてきた。
こんなところで雷様にであったら大変なので、とっとと下山開始。
とりあえずトマの耳で記念撮影をしてから肩の小屋へと向かう。
それにしてもトマの耳は人が多くて立錐の余地がないとはあのことかと思う程である。まぁ天神尾根から登ってくる半観光客も多いのでしようがないよね。
←トマの耳です
周りにはとにかく人が沢山^^;
でも彼らの中にはGパンにスニーカーという格好の人も多くて、万一雨にでも降られたらどうするのかなと思わせてくれる。まぁ人のことはどうでも良いので、とりあえず肩の小屋へと到着。
どうしようかなと思ったけど、これから先は天神尾根を下るだけなのでビールを二人で一本だけ飲むことにした。やっぱりビールは美味しいよね。
既に11:30も過ぎていたので本格的な下山開始とする。

後にうっすら見えるのが肩の小屋
↑珍しく山行中に飲んでます
↑これはいつもの風景(笑)
↑肩の小屋はとてもきれいです
天神尾根はとにかく人が多い。しかも連れられ登山の人たちとかの団体さんたちが多い。登山者が多いこと自体は別に良いのだが、彼らは我が物顔で、大きな木の階段のど真ん中をストックを大きく体の横に突き出しながらふさぎながら、のんびり下山している。困ったものである。
そんな輩の横を駆け抜けながらどんどん天神尾根を下る。
登山道は周りを木々に囲まれているので、風がなかなか通らない。おかげで空気が熱せられていて、暑い暑い。下山しているのにも関わらず汗がダラダラ流れてくる。
↑樹林帯手前で山頂方面を見ます
↑万太郎山です 谷川から平標山へは何時か縦走したいと思わせる稜線 とてもきれいです
登ってくる人たちも暑くてヒーヒー言っていた。ここでもGパンスニーカーで登ってくる人たちが結構いたけど、この暑さの中Gパンで登るのは本当に辛そうだよね。これもどうでも良いんだけどね(笑)
駆け抜けるように熊穴沢非難小屋に到着。相変わらず暑くて暑くて、休憩止めようかと思ったけど、少し先の日陰で風が通っていたので一休み。
最後の休憩を終えて天神平へと歩を進める。途中今日登ってきた西黒尾根を左手に見ながら、天神峠方面を見ながら歩く。
←暑くて非難小屋の中もサウナ状態でした

今日登った西黒尾根が一望できます
あぁあの辺がこの春先に遭難が遭った場所なんだ世なぁと思いつつ、無事天神平という観光地に到着。ここでも暑くて暑くてしようがないので、とっととロープウエイで下山した。
珍しくけいこがビールが欲しいといわなかったのでちょっと拍子抜けだったけど、久々の重い荷物(けいこは恐らく12−3kg程度)だったことと、暑さと、寝不足からあまり調子が良くなかったみたいである。
↑後に見えるのが天神平です
↑蝶々が沢山飛んでいました
↑今年の夏が最後のロープウエイです
今新しいロープウエイ建設中
↑無事到着です
↑やっぱりロープウエイはラクチン
↑今年見納めのロープウエイ駅
来年からは駐車場に隣接します
↑お疲れ様でした
汗でびっしょりだったので、湯桧曽温泉の林屋旅館という所で山の汗を流してからすぐ近くにあるおそば屋さんで遅い昼飯を食べることに。
ここで頼んだ山菜天ぷらがかなり美味しかった。久々に美味しい天ぷらを食べることが出来たのでとっても満足です。恐らく近くの山で取れた地物ばかりなんでしょう。山菜のエグミが口に心地よかった。近くにお寄りの際は寄ってみてはいかがでしょうか。
場所は湯桧曽温泉のど真ん中にあります。水上方面に向かって左側です。
お腹もふくれたので、一路家路へと向かった。

林屋旅館です
ここが美味しいお店です
↑この山菜天ぷらがとっても美味です
↑おそばも結構いけます
感想
去年事故して以来、山へは6回か7回ほど登っている。でもどの山も全行程が長くて4−5時間程度の山ばかりであり、荷物の重さもかなり軽め。標高も1000m程度の山ばかりだった。岩木山と八幡平はちょっと山登りとは言えないので例外ですが(笑)
お盆明けの週には西穂高岳、焼岳へと行こうと思っており、ザックと重登山靴にも慣れるためということもあり、少し余計な荷物も詰め込んで谷川岳へと向かうことにした。
それと実はもう一つの目的として、来年の春先に雪の谷川岳を行こうかななんて思っていて、その下見も兼ねての山行でもある。
朝からとても天気が良く、暑くなることが予想されるので早めの出発としたが、そんなこと関係ないくらい暑かった。題にもあるとおり、本当に溶けてしまいそうになるくらいの暑さとはこのこと(笑)
おまけに湿度もとても高く、肌に湿気がまとわりつくような中を登りはじめた。
山の様子の詳細はレポに譲るが、谷川岳はとにかく楽しい。
岩場もあるし、お花たちも沢山あるし、稜線歩きもあるし、眺望もかなり良い。しかもアプローチがとても良いと良いことづくしである。
西黒尾根を登っているときは「あぁ山登りは良いなぁ」と思っていたが、天神尾根と合流したあたりから「きゃーきゃー」という声が聞こえてきて、「あぁ観光地の山だなぁ」と思ってしまった(笑)
天神平ロープウエイを利用したピストン登山者が多いが、中にはGパンスニーカーという格好で、小さなナップサックというまるでお散歩の延長のような格好の人たちも結構目にする。彼らは果たして雨具などしっかりした装備を持っているのかと余計な心配をしてしまう。まぁいろんな人がいるし、いろんな価値観があるので、良いのですが・・・
それともう一ついただけないなと思ったことが、天神尾根のあちこちにある鎖。
鎖を付けるに相応しくないような場所に結構鎖が付けられている。確かに初心者にとっては安心できるものなのかもしれないけど、斜度がほとんど無いような場所の鎖に腰をかがめながら片手で鎖をつかみながら下っている姿を見るとかえって危ないのでは無いかと思うのは思い過ごしなのか。
難しいところだとは思うけど、何でもかんでもあのような対応をすることが良いのかどうか・・・
ちょっと複雑な気持ちになってしまった。
書いたついでにあと一つ。天神峠から天神尾根への縦走路の所で、親子三人組から声を掛けられた。
「頂上から来たのですか?」「はい、西黒尾根を回ってきました」
すると相手の母親らしき人がどうも聞くのをためらっている様子。これから山頂まで行くのかと思ったので「これから山頂へ行くのですか」と聞くと「どうしようかと思っているんです・・・」
既に時間は14時ちょっと前だったことと、すこしは山の経験はありそうだったけど、服装とかを見るとタンクトップにGパンの人もいたので、すかさず「無理です。やめておいた方が良いです。時間も遅いし、先ほど雷も鳴っていたので雷雨にあったら大変ですよ」と言ってしまった。
余計な事かなと思ったけど、彼らは「そうですかぁ〜、では止めておこうかな。アドバイスありがとうございました」と明るく返事をしてくれた。
人はそれぞれ色々な思いがあり山に来ている訳だし、見た目では解らない事も沢山ある。
非常に難しい所だなと思うけど、聞かれたら自分が正直に思うことを言おうと思っている。
でもやっぱり難しいなと思った。
まぁ良いか。

自分達の話に戻って
今回は暑さという敵もあったこともあり、体力も奪われたのか、結構腰が痛くなってしまった。山頂手前で薬を飲み、降りてきたから薬を飲んでしまった。
痛みをおしてまで山に登る必要は無いとは思うが、登ってみなければ痛くなるかどうか解らないというのも正直な所。
前回厳剛新道から登ったときと比較して、荷物の重さも全然軽かったが、それと比較してかなり体力が落ちている事を実感した。まだ先は長そうである。
でもあの事故の大きさを考えれば「かなり体力も復活してきた」と思うことにしよう(^o^)

何にせよ、事故以来初めての本格的な山登りを無事終えることが出来て良かった。
少しずつ焦らずに積み重ねていき、来年の夏にはテント山行が出来るようになりたいと思う。
6:05 @ 指導センター
6:35 A 鉄塔下
8:45 B ラクダの背
10:55 C オキの耳
11:30 D 肩の小屋
12:10 E 天狗の留まり場
12:35 F 非難小屋
13:15 G 天神平
総時間 7時間10分 休憩1時間20分
歩行時間 5時間50分
@
A
B
C
D
E
F