2005.6.12 勉強会Part2 in 古賀志山
   
6月12日  
去年の事故の直前にBAKUさんが開催する登山講習会に参加させて頂いた。
今回はその2回目にあたる山行である。場所は栃木県の古賀志山。
この山は低山にもかかわらず、尾根歩き有り、岩登り有り、バリエーションルート有りととにかく色々な事を一度に楽しめるとても素晴らしい山である。
唯一の欠点?は、夏の間に登るのは辛いということ。何故かって、それは暑すぎるからです(笑)
今回の講習会のメインは、「固定ロープの張り方」「コンパスの使い方」となる。これ以外にも休憩の度、歩きながら色々なアドバイスをして頂いた。

前回と違って今回は事前に宿題が出ていた。ちぃにぃは固定ロープによる確保を行うために必要はこと諸々を覚えてくること。
必要な事は最低限の結び方の練習。本とかネットとか色々なところで前回教わったことを思い出しながら、夜に酒を飲みながらテーブルのいすにロープを結びつけながら「ああでもない」「こうでもない」と練習を繰り返して当日を迎えた。
ちょっと早めに駐車場に着いたのでのんびりしていると、何となく見たことがある顔が・・・
つい最近リンクを張らせて頂いた、Shingoさんだった。ネットの世界は非常に不思議で、まさにバーチャルリアリティの世界を地でいっている。
ネットでお話していると、実際に逢ったときの距離が非常に近いものになる。
まぁ良い面もあれば悪い面もあるけどね。
そうこうしているうちに全員集合して出発。
まず最初にやったことは準備運動である。
ついつい忘れがちになってしまうけど、やはり準備運動をしっかりすることで、怪我の予防にも繋がるし、これから山に登るんだという意識を高めることも出来るので、次回からは意識して行こうと思った。
次に少し歩き出してから行ったことが「高度補正」である。最近は時計とかGPSとか色々なもので高度をはかれるが、どれも絶対高度は測れない。どの機種も多かれ少なかれ気圧とか気温とかの変動により相対的な高度を測ることを目的としているため、常に高度補正が必要となる。事前に補正する場所を決めておいてから現地で補正するようにしよう。
←まずは高度補正をしてから出発です
で、林道を歩き始めて少ししたら、いきなり藪の中へつっこんでいった。本来登る尾根へトラバースしながら登っていった。
ちょうど尾根に取り付いたところで一休み&勉強会。

さぁ、つっこむぞー(笑)
↑古賀志山はとても沢山の人が歩いているので、結構踏み後があります

地図の見方を勉強中です。
机上の練習とはやはり違います
コンパスを使用して現在位置の特定と、読図の練習。色々と本で読んでいる知識だけではなかなか実践に移せないのでとても良い勉強になった。特にある地点で自分が向かうべき方向と来た方向をきちんと把握するための方法を学んだことはとてもためになった。特に冬山ではとても役に立ちそうである。
ここから尾根沿いを途中簡単な歩き方の講習などを交えながら軽いアップダウンを繰り返し登っていく。見晴らしに到着する直前で本来のルートから左へトラバースして、岩場がある尾根に向かう。
登山道でない場所を歩くのは「踏み跡」を探しながら「地形と地形図の比較」ができることが必要である。
普通登山道から外れて歩くことは滅多にないが、この様な比較的安全な場所で練習をしておくことは絶対に役に立つなと思う。今度我らのチームでも遊びながらやってみようかな。
尾根についてからは、ハーネスを付けて固定ロープによる確保を実践しにいく。
多少危険な岩場であるが、今回参加したメンバならロープなど必要のない場所。でも練習ということもあるので、セルフビレイをしながら固定ロープを張る練習を。
どの様にロープを使うか、結び方はなどということは載せません。皆さん自分の責任において練習してください。
注意
ここに記載してい内容は鵜呑みにしないようにしてくださいね。
あえて間違った内容も載せています。
これも現地で色々な話をしながら勉強した結果なので
↑折り返しの末端処理を忘れずに
いくつか岩場を固定ロープを張る練習をしながら登りつめ、見晴台へ到着。
ここで軽くお昼ご飯を取ることにした。
お昼ご飯を食べながらBAKUさんから色々な事を教わった。
古賀志山は低山とは思えないほど、バリエーションに富んだルートがあります。岩遊びをするにも最適です。
↑あこがれの(笑)Masakoさん
←赤トロさん、何が出てくるのかな(^o^)

やっぱ山で食べる食事は楽しいし
美味しいです
事故があった場合に、救助へどの様な人を向かわせることが良いか。
人から事故の連絡を依頼された場合の対応など。
これは非常にためになった。
自分のパーディーで事故があった場合に、一刻も早く救助隊への連絡をしたいため、恐らく一番体力があり、足が速い(歩きが早い)人を連絡係にすると思う。
でも実はこれが一番危ない事であると。山というのは非常に危険な場所であり、気が焦っている場合はその危険度はさらに増してしまう。また近くの山小屋へ連絡をした場合、連絡をした人が再度事故のある場所へ戻らなければならない可能性は非常に高い。
何が一番大切かというと、きちんとした情報を、正確に、安全に伝えること。
二重遭難は絶対に避けなければならない。などなど
美味しいご飯を食べながら、有意義な話を聞きながら、ふと空を見上げるとなんととっても珍しい虹が出ているでは無いか。
実はこの虹は「環水平アーク」というもので、結構珍しいものだそうである。でもちぃにぃは実はこの虹を見るのは二回目だったりして。本当に珍しいのかな(笑)
←興味がある人は「環水平アーク」でネット検索してみてください。
結構詳しい解説が沢山ありますよ
ここからは古賀志山頂への分岐から富士見平へ下っていった。古賀志山の山頂はあまり雰囲気が良くないし、以前いっているのでパスです。でも数名が走ってピークハントしてたかな(笑)
富士見峠からは559へ向かって登り返し。559とは標高が559mであるために通称559と言われている。
←標高がそのまま地形の通称になっています

あじさいが咲いてます。
確か「コアジサイ」だと思います
ここからバリルートで中尾根方面へと下っていく。
古賀志山くらいの低山の場合、地形図と地形を比較するのは非常に難しい。小さい尾根が沢山あり、なかなか特徴的な地形が見つからないからである。でもその中でも注意して見てみると意外と地形図から現在位置を推測することができる。これまた一つ勉強になった。
中尾根からはまたまたバリルートで下山を開始する。
途中少し岩場があったので下りでの固定ロープを使用する練習をしながら無事下山。
↑中尾根へ向かうトラバースルート

踏み後も結構しっかりついていて安心です
でも低山の踏み後って気をつけないと
とんでもないところへ連れて行ってくれるので、
常に現在位置は確認する必要があります
↑中尾根の途中で見晴らしがとても良い場所で休憩
谷から吹き上げる風がとても気持ちよい
中尾根のバリエーションルートで出てきた岩場です。普通ならロープを使用せずに降りることも可能ですが、あえて固定ロープを張り岩場を下ります。
岩場って結構怖いと思う人も多いことと、足下が不安定な場所ではより安全な登山を心がけることから固定ロープを張るのも良いかもしれません。
普段から練習しておくことで、技術の向上(といより技術を錆びさせない)にもなります。
やはり、机上の講習では無く、現地での実践と、復習を繰り返す事によってのみ、技術は向上するものであると認識できました。
森林公園ではかき氷を買い込んで熱くなった体を冷やして今回の勉強会山行も無事完了。
みんなで記念撮影をした、温泉で山の汗を流して、次回の再開&山行を約束して解散。
今回のルートです
クリックで拡大します
感想

まずはこの様な勉強会を毎回開催してくださるBAKUさんに感謝です。ありがとうございます。またよろしくお願いしますね。

今回は前回の筑波山での勉強会で勉強したことの復習にもなり、とてもためになった。色々な本には、とにかく色々な事が書かれているが、百聞は一見にしかずの諺通り、耳学問とか、机上の講習だけでは実感が湧かない。
特にコンパスの使い方などは、ようやく納得することができた。
また固定ロープ等についても普段普通の登山道を歩いているだけではなかなか使う機会は無いと思う。実際、このページを読んで頂いている皆さんも一般登山道で自ら固定ロープを張った経験のある人は少ないと思う。
でも、万一危険な場所があった場合、固定ロープがあるのとないのとでは「安全」については雲泥の差がある。
でもこれも本などで勉強しているだけでは身に付かない。やはり現地で実際に自分で試行錯誤しながら勉強する以外に身につけることはできないと痛感。
備えあれば憂いなしの格言通り、山では自分の身は自分で守るため、またリーダになった場合は、参加している仲間達の安全を自分にできる最大限の努力をするために必要な技術は身につけなければならないと思う。

なんて格好の良いことばかりかいていたけど、本当はこんな風な勉強会はとっても楽しいんです。
言葉は余り妥当でないけど、遊びながら技術の向上を図ることができるんだもん。
また仲間との楽しい時間を一緒に過ごすことも出来るしね。

といことで、山の勉強会の2回目も無事終了です。
また機会が逢えば参加したいと思ってます。

それと、我らの仲間でもこの様な勉強会を実施できればなと思ってます。