2004.2.28-29 雪山でびゅー in 硫黄岳手前 その1
      
2月28日 
今まで我が家にとって雪山というのは「滑り降りるもの」と相場が決まっていた。
山を始めた理由も、「スキーをするための夏の間の体力作り」が目的の一つだった。でも山に登ると無条件に楽しい。いつの日か、「やっぱ山でしょう」なんて題名のHPまで開設するまでになってしまった。日帰り登山からはじめて、テント泊、アルプスの縦走などとどんどんレベルをあげていき、去年はとうとう大キレットまでテント泊縦走をする「はめ」に陥ってしまった(笑)
その結果当然の帰結というか、必然というか、雪山に登る「はめ」に陥ってしまった(爆)

本当は年末に雪山デビューする予定がちぃにぃの体調不良のため中止となり、今年はもう無いかなと思っていた所に、山岳会の会長さんより「硫黄岳に行こう」とお誘いがあり、無条件に行くと返事をしてしまった。あいにく会長さんは体調不良のため行けなくなってしまったが、我が家は既に「
雪山スイッチオン」だったので雪山初心者にもかかわらず「デビュー」することに。しかもテント泊で。
さてちぃにぃ家の雪山デビューはどうなる事やら
事前準備編
朝家を出発して、一路諏訪南ICへと向かう。通常この季節はスキーに行くのが当たり前なので、ザックを積んでている愛車が妙にぎこちない感じがする。双葉SAでは、スキー客でごった返している。
我が家は「雪山だよーん」と一人変な優越感に浸りながら、諏訪南ICに到着。混んでいる。でも真ん中のETC専用レーンだけが、暇そうにしており、忘れた頃にポツンポツンと車が通りすぎてくる。(ETC買おうかな、でも役人の罠にはまるのはいやだし)
料金を支払い一路美濃戸口へ。今日硫黄岳に登るならできるだけ車で奥に行きたいと思いつつ美濃戸口の林道入り口につくと「チェーン無きもの通るべからず」のお達しが・・・
「ガーン」小屋の人の話を聞くと林道が完全凍結しているため、事故防止のためスタッドレスのみではどんな車も通行させないようにしているみたい。(通行止めはその日に決定するような話だったので、前日に美濃戸又は美濃戸口の小屋に確認した方が良いです。正直な感想は雪道に相当なれている人が4WDで入るならいいが、ちょっとでも不安な人はやめておいた方が正解です)
事故を起こしてもしょうがないので大人しくここから歩き始める(といっても予定通りだけど)
周りを見ると駐車場からアイゼンを装着している人もちらほら見受けられる。
友人達から赤岳鉱泉まではアイゼンはいらないとアドバイスをもらっているが、林道凍結ならつけてもいいなと思い、練習がてら装着してから出発。
さすがにコンクリートではカツカツと変な音をたてているが、林道に入り全面凍結している箇所では全然滑らない。(当たり前か)結構良いかも(^_^)
歩き始めて空を見上げると真っ青な空、周りを見るときれいな雪景色。雪の山はさんざん見慣れてきたけどやはり人工物であるゲレンデと自然の山は違います。
何せ雪山ははじめてなので、何をどうすれば良いか、皆目見当もつかない中、色々な人にアドバイスをもらいながら、自分なりの雪山のイメージを高めていった。
服装は?、アイゼンって何時装着すればいいの?、水は凍っていない?、3シーズンテントで大丈夫?、シェラフは?・・・
「何かを始める」って、とっても楽しい。とても新鮮な気持ちで準備は進む。

数日前から天気予報の傾向を見るとどうも土曜日はいいけど日曜日はね、って感じ。
行程は初日赤岳鉱泉入りで、翌日硫黄岳往復だけど、初日に硫黄岳往復することも可能であると考えながら当日を迎える。出発前の天気予報は相変わらず土曜日OK日曜日だめ。さてさて
←初めてのアイゼン装着 ワクワクドキドク
↑チェーンが必要なのでご注意を
装備万全 でも厚着しすぎかな→
←美濃戸へ向かう林道は全面凍結の場所がたくさんでアイゼンがとっても効果的
氷の美術館へ
クリックしてね
のんびり登りはじめ約1時間弱。暑い。とにかく暑い。美濃戸に到着してから上着を脱ぐ事に。
前日かなり冷え込んでいるため、沢が凍っており、とても幻想的な風景が広がっている。

ここからまた林道を約一時間、そこからさらに一時間で赤岳鉱泉に到着。
途中もの凄いスピードで抜かしていった家族連れ3人がいたが、彼らはコーデュロイのパンツでかなり軽装だった。雪山ってそんなもんかぁと思っていると、みるみる内に見えなくなってしまった。
←車道終点 ここから山道が始まる
↑スノーモービル 人も運んでいました
大同心がとても印象的→
赤岳鉱泉もあと少し 
真夏の山を歩いている様に顔中から汗がしたたり落ちながら赤岳鉱泉に到着。時刻は12:30過ぎ。
さてどうしよう。一応小屋にテント泊の届けを出して小屋の親父に「明日の天気はどうでしょうね」と聞くと「大丈夫じゃない」って軽い返事。うーん硫黄岳往復は、余裕を見て3−4時間かかる。本で読んだ頭でっかちの知識の「冬は3時以降は行動禁止」だったよなぁと頭によぎる。
けいことも相談して、今日は「のんびり呆けよう」ということになり、それからまったりした時間を、ビールを飲みつつ、ラーメンを食べつつ、はたまた昼寝をしながら過ごす事に。
↑テント設営完了です
↑これから水を作ります
水作り中 全てが初めて 楽しい→
↑軽い昼食はラーメンです
↑卵にチャーシュにメンマと具も豪華
−−−受け売りと経験からの水の作り方−−−
・まず雪。mugi先生から教わったとおりに小屋の屋根からきれいな雪をたっぷりと拾ってきた。
・いわゆる種(一定量の水)を入れ暖めてからおもむろに雪をつっこみ、スプーンなどでかき回せながら水にしていく
・なかなか暖まらないので、水分が多くなってきたら水筒などにどんどん水を移す
・次から次へと絶え間なく雪をくべていく
15分くらいで3Lほどの水が完成
小さいガスカートリッジの2/3程度使用した感じがする

水の作り方を教えてくれた皆様、ありがとうございました。

でも赤岳鉱泉では水をただでくめるようになっていました。でも敢えて練習しました。