2003.8.20−24 恐怖の大キレットへの道 その5
↑涸沢岳から降りると白出のコルにある
穂高岳山荘までは油断出来ません。
「長谷川ピーク」を無事クリアしたのもつかの間、第二の難所と言われている「飛騨泣き」へ向かいます。飛騨泣きは北穂へ向かうルートの方が(比較的)楽です。でもとても大きな岩を腕力でよじ登らなければならない箇所が一カ所あり、その先は上半身の方が狭い岩棚もあり、ザックが邪魔して非常に危険です。いかに「岩から体を離しながら歩くか」が安全に歩けるかどうかのポイントでした。(でも岩から体を離すということは・・・)
感想としてはこれまた凄いところで、「えっ?」といってしまうような・・・言葉では言い表せないところです。正直笑うしかありません。
常にクイズ「さてどこを登れば良いでしょうか」状態が続きます。
ここを無事クリアするとその先には「北穂高小屋」が間近に感じられるのですが、首が痛くなるような位真上にあります。
直線距離としては近いのですが、実際は遠い小屋なのです。
北穂高小屋直下の最後の登りです。
両手両足を付きながら這いずるように登っていきます。
↓ここが小屋です
飛騨泣きと言われる岩場 本当に涙を流しながら登る人もいたとかいないとか
どこに足を付けばいいのぉ〜?
ナイフリッジの両端は絶壁です。
←ここを通るのです
テラスの脇にいきなり飛び出すようにやっとこさ「北穂高小屋」に到着しました。小屋が見えてからの最後の登りが、結構しんどかったです。
「とりあえずビール」と言いたいところですが、まだ先があるのでここでは我慢!(でも我慢しきれず350ccを二人で一本頂きました。)
テラスでは沢山の人達が今年の最高の夏山の景色を満喫していました。
小屋では昼食を取ったり、荷揚げのヘリを見ていたりして、ちょっとのんびり休憩をしました。
キレットで一緒だった渡辺さんは、一足先に奥穂高方面へ出発されました。
北穂高小屋の「牛丼」と「ミートソース」
涸沢あたりから荷揚げしていたヘリ
北穂高岳 3106m 日本で9番目に高い山
↑ 北穂高山頂から見た槍ヶ岳 ↓
さ〜て腹ごしらえも出来たし、山頂でのパノラマも堪能出来たし、遅くならないうちに「穂高岳山荘」に向かって出発!!ここからのコースも、実は日本でも非常に難しいとされているルートの一つです。
要するに大キレットの続きの様なものです。
標高差と距離は大キレットには負けますが、岩場あり、鎖場あり、足下は大きく切れ落ちたとっても楽しく、ものすごく危険なコースです。(安直にはお奨め出来ません)
穂高岳山荘までは、「涸沢岳」手前までが基本的に下り、そこから涸沢岳へ登り返し、最後は下りです。
北穂高岳を出発すると、涸沢岳手前までは急な下り
こんな岩場が待っていました。飛騨側は「鳥も通わぬ」ことで有名な滝谷(高さ数百bもあります)
l順番待ち中です。
足下は何もありません。
場所によっては人の頭がすぐ足下に
順番待ちの渋滞の様子何人いるんだろ〜?登り下りは一度に行き違えないのですぐに渋滞になってしまいます
↓遠くに見える槍から歩いてきました。
矢印がルートです
前穂高岳↓
奥穂高岳↓
槍ヶ岳↓
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涸沢岳↓
奥穂高岳↓
遠くから見るとたいしたことが無い様に見えますが
実はちょっt(いや大分凄い登りです)
涸沢岳(3110m)の山頂。日本で8番目に高い山
←穂高岳山荘
一つ目は南岳からの下り。下り自体は大して危険は無いと思いますが、(他との比較の問題ですが)、落石には非常に気を遣う必要があります。大きなザックの場合、岩に干渉して歩きづらいので注意が必要です。銀マットなどをザックの横に付けている場合は特に注意が必要です。最後の梯子は槍ヶ岳の梯子と同程度のものでゆっくりいけば問題ありません。
二つ目は長谷川ピークです。高度感はあるものの足場もしっかりしていて、要所要所に鎖ロープがあるのである程度安心して歩ける(這いずる?)ことはできますが、一カ所終わり間際の飛騨側に岩をまたぐ箇所がなかなか手強いです。体を岩にあずけ、鎖を頼りに思い切って行くことが必要です。
三つ目は飛騨泣きです。でも北穂へ向かう方がずいぶん楽です。でもここでもザックが大きいので岩と干渉してしまい、体を岩から離して歩かないと危険と感じました。でも長谷川ピークよりは楽でした。
四つ目は最後の登りです。荷物が重かった事もありますが、あの登りはちょっと辛い。危険度は上の3つに比較すると少ないと思いましたが最後に集中力が無くなってきた所なので油断すると大変危険な所だと思います。途中ですれ違った人と色々とお話をしましたが、ルートが逆だとだいぶ印象が違う様です。特に飛騨泣きと長谷川ピークの恐怖感の差はあるように思いました。(北穂へ向かう場合はHピーク>>>飛騨泣きの順かな)
最後に、荷物の重さとザックの大きさが難易度をだいぶ変えるように思いました。
大キレットの危険な箇所と思われる所
北穂から奥穂は、「ここが危険」と言うよりは全般的に危険です。
まずは北穂からの下りですが、歩くことが出来る場所は広いですが、足下は不安定なので特に浮き石などには注意が必要です。
最後の急な下りは鎖を頼りに思い切って降りる必要があります。
次に涸沢岳への登りですが、ここはある意味大キレットより怖いと思う人もいるかもしれません。危険な箇所を通過している時間が長いので、集中力を切らさない様に。鎖は沢山ありますが、余り鎖に頼らず、しっかり三点支持を守って慎重に歩けば大丈夫です。
大キレットから続けて歩く人が多い様ですが、特に槍から一気に縦走してくる場合は8時間以上の長丁場の後にある危険箇所なのでとにかく「集中力」をいかに維持し続けるかがポイントです。我が家は「集中集中」と口に出しながら歩くことで集中することを意識付けしながら歩いていました。
あと最後に、一日中岩と格闘するので、指先が痛くなります。デリケートな人は特に注意が必要です。
北穂奥穂縦走の危険な箇所と思われる所