ヤツと来た北の大地 五日目
      
7月19日(水) 
昨日の雨は何とか止んで、快晴とは行かないまでも何とか曇りって感じの朝だった。
ヤツが宿から出てきて俺と白XR姫を広場に出して準備を始めた。すると他のライダー達も集まってきて皆で俺達を囲んで記念撮影をしてくれた。
で、一番嬉しかったのが神戸から来たお嬢さんが俺にまたがってくれたこと。いつもは暑苦しいヤツにまたがられてばかりなのでね。
これで彼女も俺の魅力に引き込まれてきっとオフローダーの仲間入りすること間違い無しだな。また何時か北の大地であえると良いな。
←これだけ足が着けばOKでしょう

ライダー集合です
荷物といってもサイドバックを俺に取り付けて出発。目指すはサロマ湖
まずはオホーツクに向かってGo!朝の気持ちよい風の中を快調に走り続ける。昨日まで走ってきた道北とは全然違う風景に北海道の懐の深さを感じさせずにはいられなかった。
ヤツはオホーツク海手前の道の駅で一休みした。綺麗なお花たちと一緒に俺を撮影するなんて、ヤツもちょっとは気が利いているじゃないか。俺には花が似合うぜ(爆)
←とても不思議な花があちこちに咲いています
名前はなんていうんだろうか?

バラと相棒
全然似合っていないよね(笑)
ここからはサロマ湖まで海沿いの道をひた走るだけ。サロマ湖手前からはもの凄い霧が出てきて結構走りづらかったけど、目的地の北勝水産に到着する頃にはガスも晴れ青空も少し見えてきた。
ヤツと姫はいそいそと建物の中に入っていったけど、ここには一体何が有るんだろうか。
<<ちぃにぃは語る>>
神戸から来たFUSIONの娘さん。荷物を積んでいるとはいえ、あれだけ足が付くならXRに乗れますよ。がんばって挑戦してみると良いかも。世界が広がりますよ。
名寄YHでは朝食を食べずに出発。目指すはオホーツク。最初は
興部(オコッペと読みます)の道の駅に到着。
ここには列車を改造した
簡易宿泊所が併設されていて、中に宿泊することが出来ます。昨日の大雨でライダーもかなりの数宿泊した見たいである。雨の降った日には便利かもしれない。でも女性一人ではちょっと辛いかもね。雑魚寝だから。
↑ホステルって言うんだよね
↑外観は完全に電車(列車?)です

中に入るとこんな感じです
<<ちぃにぃは語る>>
サロマ湖周辺では湖の淡水が影響しているのか、とにかくガスが凄かった。
北勝水産では
ホタテ尽くし。今回は厚岸で牡蠣三昧ができないので、ここでホタテ三昧とした。ホタテの焼き物ホタテの刺身は100円。ホタテバーガーも300円。ホタテカレーも700円ととてもお値打ちです。しかも目の前でとれたホタテを食べることができるので新鮮そのもの。近くに行ったときには是非立ち寄ることをお勧めします。ちなみにホタテを買うと大振りの貝でも一枚60円ほどですので、夕食のお供にも最適かもね。蟹とこの時期しか食べることができない北海シマエビ等をお土産として送ってから出発。
←入り口はこんな感じです

早くホタテ来ないかな〜
って、ひげを生えてるけど(笑)
↑朝ご飯食べてないからお腹空いたよぉー
←ホタテバーガーは食べてみる価値ありです
↑これで1200円だから安いよね
すっかり満足した顔で戻ってきたヤツを乗せてどんどん内陸の方へ走っていった。走るにつれてどんどん天気が良くなってきた。青空も覗き始め風もさわやか。これが北海道という感じなのか。ヤツと姫はさっきご飯を食べたようだけど、俺は腹が減ってしようがない。早いところ食事処に連れて行って欲しいと思いつつ、快調に走っていった。これだけ道が良いと俺の腹の減り具合も少ないって所か。
留辺蘂(ルベシベと読みます)というまた難しい漢字の食事処で俺もやっと一心地付くことができた。
ヤツが食事処のお姉さんと話をしているのを聞いたが、午前中まで結構雨が降っていたそうである。もしかして俺って晴バイク?なんて思ったりして(笑)
これから向かうは石北峠。ひたすらまっすぐな道を快調に飛ばしながら、周りから山が迫ってきて、そのうちどんどん標高を上げていく。
空模様も少し雲がかかってきた感じである。しばらく走ると石北峠に到着。
↑北海道を東と西に分ける
三大峠の一つです
↑一合目から峠頂上まで熊さん達の
看板があります
↑ちょうどルピナスが見頃でした
駐車場の周りには沢山のルピナスという花が咲いていた。で、出発前に姫がヤツにこんな事を話していた。
対向車がカッパ着てたよ
又雨かぁ。さっきの
晴バイク宣言は撤回しておこう。ヤツと姫は念のためかしっかりと雨具を装着してから出発した。
トンネルを過ぎるまでは晴れていたが少し走るといきなり大粒の雨が降ってきた。三国峠へと向かう分岐点辺りからは少し雨脚が強くなってきたが、まだそれほどでも無かった。でも
三国峠へ向かい最後の上り坂にさしかかった辺りでまたしても土砂降りとなる。
昨日美深で大雨を体験したからさほどでも無いが、それでもかなり激しい雨が降ってきた。三国峠手前のトンネルは工事中で一旦停止。
でも優しい交通整理のおじさんがトンネルの仲間で俺たちを向かい入れてくれてほっと一息。
トンネルを抜けると休憩所があり、ここで一旦休憩。ヤツが向こうから着たライダーと話をしていたのが聞こえたが、
峠を下りると晴れているそうだ。まぁここ三国峠は北海道でも一番標高が高い場所にある峠ということだし、この天気では雨はしようがないのだろう。
↑大雪の山です ガスガス状態だよね
↑三国峠は雨でした(泣)
記念撮影もそこそこにして、出発。どんどん標高をさげ、ある場所に来るといきなり晴れていた。まるで線を引いたように雨の場所と晴れの場所が別れていた。こんな事もあるんだなと関心関心。
しばらく走るとヤツは
いきなりダートに入っていくでは無いか。荷物も積んだまま、姫も大人しく付いてくる。一体どうしたことか。
数キロ走るとそこには乗用車とか大型バイクが止まっている。ヤツと姫は俺たちをおいて森の中に消えていった。

こんな感じの林道を走って数キロ進みます
一体この先には何があるのか?おれは知りたくて知りたくて仕方がない。
でも森の入り口にはバイク車通行止めの看板がある・・・しようがない待つとしよう。
<<ちぃにぃは語る>>
三国峠の雨はかなり激しかったけど、幌加温泉分岐手前では完全に晴れていた。道に線が引いてあるほどはっきりと雨と晴れの場所が別れていた。結構珍しい光景だった。
幌加発電所から左にダートを進むとそこはタウシュベツ埋没橋がある。ダートといっても乗用車も入ることができるし、オンロードもゆっくり行けば問題無い場所。
駐車場にバイクを止め数百m歩くとそこには鉄道の陸橋あとが水辺に沈みかけている。今はだいぶ水かさが高いのか、橋は半分ほど水に浸かっていた。本当はやってはいけないのだが、折角だから橋の一番先まで行ってみた。
けいこと記念撮影をしてから出発することとする。ちょっと残念だったのが、相棒をここまで連れてこれなかったことかな。

本当は入っては危険なんだけどね
マウスオンで記念撮影です

普通は見ることができない
橋の先端側からの風景です
一応記念撮影をしておかないとね
<情報>
今年の冬、この橋を見に来ました。でも林道は雪で覆われていて進むことが出来ずに引き返しました。
でも冬は
糠平湖を歩いて渡ることでこの橋を見ることができます。道路からはタウシュベツ埋没橋は見えないのですが、国道のちょうど上士幌から31km付近に湖に向かって道が延びているので、そこから歩くと1−2km程度で橋のたもとまで歩くことが出来るそうです。

ヤツと姫の話を聞くと、タウシュベツ埋没橋というものを見てきたそうである。俺も見たい見たい見たい。でも駄目だな。
ヤツは来た道を引き返さず林道を奥に向かって走り始めた。しばらくすると行き止まりになっていた。と思ったらなんとそこからタウシュベツ埋没橋が見えるでは無いか。ちょ〜感動。俺の思いがヤツに通じたのかな(^_^)

格好良いでしょ
林道を引き返しながら俺は絶好調だった。ヤツも俺に橋を見せることができたことを喜んでいるようだった。「ちぃにぃ良いヤツじゃん
ここから糠平温泉を抜けて上士幌の街へと進んでいった。標高を少し続下げると天気がまた悪くなってきた。
糠平湖から幌加温泉あたりだけが晴れているのか
上士幌航空公園キャンプ場に到着するとほとんどテントが張っていなかった。少し時間が早いからか。

リヤカーを使って荷物を運び

無事設営完了でーす
ヤツは少し駐車場から少し離れた場所にテントを張り、お風呂と買い出しに出て行った。
買い出しをしていたとき、岡山から来たDRのお兄さんが疲れ切った顔をしてヤツに話しかけてきた。どうやら
上士幌航空公園キャンプ場にたどり着けずに彷徨い走っていた様である。
確かに俺も少し道が解りづらいなと思っていたが。
キャンプ場に着くと70歳くらいのおじさんがこちらへ向かって歩いてきた。どうやらキャンプ料金の徴収みたいである。
一日一人500円と言っていたかな。まぁ俺の懐が痛む訳ではないし関係ないな。でも先ほどの若者はなにやら叫んでいたが。
さて、今日の俺の仕事もこれで終了。後はゆっくり過ごすだけ。と思ったらヤツがなにやら工具をもって近づいてきた。
おおぉー。
俺の体をメンテナンスしてくれるようだ。確かに朝方から白XR姫もそうだが、少しチェーンが延びている様な、ギシギシ音がするような気がしていた。あれだけの雨の中を走ればそんなもんだよ。
早速
チェーンにオイルを入れてくれ、一コマ引いてくれた。これで俺の体調も万全万全。旅先でも工具を忘れずに持ってくるとはヤツも中々見上げたヤツだな。ちょっと感心した。
さて、気持ちも落ち着いたから休むとしよう

ロングツーリングに出るときはメンテナンスに気をつけましょう

俺とテントの競演(^_^)
<<ちぃにぃは語る>>
タウシュベツ埋没橋が林道の奥で見ることができるとは思っていなかったからラッキーだったな。
皆さんも是非少しだけ足を伸ばしてみて。結構良い景色だから。
今日の一番のニュースは
上士幌航空公園キャンプ場が有料になったこと。
一日一人500円。これが高いか安いかということは何ともいえないが今までが完全無料だったことを思えばちょっと高過ぎかな。
ライダー達は有料という言葉が大嫌いであり、案の定先ほど道に迷ったお兄さんも「有料なの〜」と叫んでいた。
今までこのキャンプ場は人で溢れかえっていたが、今後は利用者が少なくなるだろうな。
有料にして得る利用料と沢山人が来ることによって街にお金を落とす事のどちらを優先するか。目に見える効果が上がるのは有料化なんだろうけど、街に落とすお金というのはバカにならない物があると思う。逆にライダーはじめキャンパー達が落とすお金が対した事無いのであれば、わざわざ有料化にする意味も無いような気もするが・・・
計算すると一日利用者20人平均。夏60日間で60万円にしかならないよね。果たしてこれからどうなるのか。
北海道では年々キャンプ場が有料化されていると聞くが、致し方ないのかな。でもちょっと悲しい気もするな。
正直上士幌という場所は、いわゆる衝地(クチ:四方からメイン通りが集まる場所)ではあるけど、余り観光地と呼べる場所ではないし、単なる通過点でしかないというのが正直な感想である。無料でとても綺麗なキャンプ場があるから宿泊するのであり、
有料ならば今後は別の場所を選ぶこともあると思う。場所的には便利なんだけどね。
あとやはりツーリングを一週間ほど続ける時はチェーンオイルは必須アイテムだよね。初めて北海道に来た時はオイルを持って来ずに帰りにはチェーンが錆びていた事があった。たいした荷物では無いのでね。
明るい内から飲むビールは美味しいです(^o^)
←ここが一番近いお風呂です 一人390円でした
今日のレシピです
ビールには唐揚げが一番合うよね
↑野菜もきちんと採りましょう!
↑オンザライスにしたかったな 
←最後はチャーハンでお腹一杯

北の大地で飲む南国の味
ここ見てちょっと安心
なにやら少し調べると上士幌航空公園キャンプ場を有料にした理由が分かりました。
これなら話は分かります。
でも現地でこの説明をしてくれたら良かったんだけどね

↓↓↓↓この話の後日談です↓↓↓↓↓↓